投稿日:2021/06/09

就活向けのゲーム企画書について

   

最初に

初めまして。
株式会社クロスプラススタジオでプランナーしています
にわとりです。

今回はゲームプランナーを目指す学生様に向けた
「ゲーム企画」の書き方についてよく陥りがちなところを中心にまとめていきます。
就職活動で企画書を作成している方のご参考になればと思います。

なお、これが弊社の採用基準になるわけではないのでご注意を!!

1、コンセプトに引っ張られすぎる

よく企画書を書く上で「コンセプトを中心にまとめよう」といったこと書かれていたりします。

確かにコンセプトは重要で、企画書をまとめる上では重要な部分ではあります。
しかし、「このゲームのコンセプトは『たくさんの敵を一気にふっとばす爽快感』です」
と1ページ使って書かれている企画書が多いです。イメージとしてはこんな感じです。

 

特にゲーム画面は作ってないですが、結構こんな感じで作ってる方多いんじゃないでしょうか。
もちろんこれが全く悪いわけではないのですが、この雰囲気で
「そうか、こんなゲームでこんな遊び方になるんだな」というのはわかりません。
なので、コンセプトをまとめたページに関して私は「記述しなくてもいい」と思っています。

特に、今回例に上げた「爽快感」と言った所はゲームを遊んだ結果でしかないので
それをコンセプトにすると結構ゲームをまとめるのが大変です。

重要なのは『吹っ飛ばすまでに何がどう楽しいのか』です。
それが書けていないと何で吹っ飛ばすのが気持ちいいのかわかりません。

企画書を作っている人で、コンセプトに合わせるために悩んでいる人多いと思いますが
無理に記述しないで自分の中でそういうコンセプトを持っておけばいいと思います。

2、レイアウト調整病を患う

就職活動において誰かに見せる書類なので綺麗に見せたいものです。
もちろん丁寧にまとまっている企画書は読みやすいですし、内容が頭に入ってきやすいです。
ですが!

それに時間を書けすぎて何ヶ月も1つの書類を作り続けてしまうことがあります。
正直プランナーは1つのアイデアをこねくり回せるかではなく、数多くのアイデアを出せるかの方が重要です。

面白いゲームや仕様に詰まった時に以下に的確なアイデアが出せないとそれ以降ゲーム開発が滞ってしまいます。
また、ゲーム開発は多くの人とやり取りをします。その人達に自分の考えを伝えられる様になっていなければ
やりたいこともままならなくなるのです。
悩みすぎると永遠に時間を使ってしまう!

そこで重要なのが「ゲームの遊びの根幹を書く」ことと、1パターンだけでもいいのでレイアウトを決めてしまうことです。
たくさんアイデアを持っているなら、それを増産するためにもレイアウトに凝るのはやめましょう。
10個ほどできて、一番お気に入りがあればそれを修正すればいいのです。

まずはたくさん作ることから始めましょう。

3、世界観にこだわり過ぎる

ゲームの世界観って大事なのはよくわかります。
対馬を舞台にした元寇の話とか、ダークファンタジーで主人公は記憶を失っているとか

まぁ私も昔はそういった事を一生懸命考えておりました。
しかし、面白いゲームは世界観にはありません。

世界観 = シナリオではありません。
正しくはストーリーなのです。物語。小説・脚本などの筋なのです。
もちろんこれが販売されたときには一つ購入のきっかけになるとは思いますが、ゲームとして面白そうに見えるかといえばそうではありません。
あなたが目指すは「ゲームクリエイター」です。ゲームとしてどうおもしろのかを聞かれています。
ストーリーづくりがうまいのであれば映画監督とかを目指したほうが早いです。

(人間、長文を見ると読み飛ばす癖がある・・・)

もちろんそのストーリーとゲーム性がマッチしていることは重要ですが
就職活動中にそんな企画書を書くことはほぼ不可能です。なぜならそのために必要な絵素材が無いからです。
他作品から素材を流用をするとそれはその作品を作りたいっということになるのでイメージが湧きづらいのです。
本来であればプロのデザイナーの方にイメージやメインカラーなどを伝えてそれに合わせた素材を作ってもらうからです。

ですので大事なのは「ゲーム部分」です。

なお、皆さんが「このゲームのシナリオに感動した」という話をされますが
それはゲームシステムがあり、その中でどのようにシナリオを見せられたかで大きく変わってきます。
シナリオが良かったのではなくゲーム性が面白かったからシナリオが良く見えたのです。

この勘違いされている方大変多い。

まとめ

というわけで
多くのゲーム企画があるなかで、新しく企画書を考えるのは大変です。

いちばん大事なのは
・たくさん作る
・たくさん人に見せる
・意見をしっかりと持っておく

ということです。
自分の好きなことばかりを描くのではなく、周りの意見などが聞けているか。
そこから考え直してみましょう。

以上です。