人を魅了するホラー系エンタメ
プランナーのTYです。
この前、話題のホラー映画(若者たちがとある村の夏至のお祭りに参加し、恐怖に巻き込まれていく)の
サブスク配信が始まったので観てみたのですが、話題になっただけあってインパクトがあり、楽しむことができました。
ホラー映画、ホラーゲーム、お化け屋敷などのホラー系エンタメは人気のジャンルであることは言うまでもなく、
私自身も好きなのですが、日常生活のなかでは、ホラー=恐怖の体験というものはできれば味わいたくないものです。
では、なぜ人はホラー系エンタメに惹かれるのでしょうか。
ホラーゲームにおける恐怖の演出
まず、ホラー系エンタメの一つであるホラーゲームについて考察してみます。
ホラーゲームというからには、プレイヤーに恐怖を感じさせなければなりません。
ホラーゲームにはそのための要素が上手く取り入れられています。
ゾンビや幽霊、得体の知れないモノが襲ってくる
我々が怖いものとすでに認知しているゾンビや幽霊が登場します。
また、姿の見えない存在や不気味な何かも恐怖の対象として登場します。
暗闇や濃霧など、視界が悪い場面
暗闇にぼんやり現れる正体不明の影や懐中電灯の明かりに照らされた異形の存在は恐怖を掻き立てられます。
古い洋館や廃墟、船の中など、閉鎖された空間
自由に逃げられない空間、物陰の多い建物の中は何が出てくるかわからない恐怖があります。
雪山や極寒の地
「寒さ」に対して人間は生理的に恐怖を抱きます。
追跡者
どこまでも追ってくる敵は心が休まらず、常に命を狙われている恐怖があります。
びっくりさせる仕掛け
突然敵が飛び出してきたり、音を出してびっくりさせる仕掛けです。
これについてはホラーとは言えない気もしますが、多くの人は「怖い」と感じるようです。
恐怖とカタルシスが得られるホラーゲーム
恐怖とは傷ついたり、命の危険を感じた時、未知の存在や得体の知れないモノに対して抱く感情ですが、
その恐怖を克服したときに「カタルシス」(感情が解き放たれて精神的な緊張がほぐれること)が得られます。
カタルシスが得られることは快感であり、このカタルシスこそがホラー系エンタメが人々を魅了する秘密なのです。
では、恐怖を克服するためにはどうすればよいのでしょうか。以下のものが挙げられます。
・恐怖の対象から逃げ、安全な場所にたどりつく
・恐怖の対象を自ら排除する
・得体の知れないモノの正体を暴く
ホラー映画であれば、上映時間が終われば恐怖は目の前から消え、お化け屋敷は出口から出れば恐怖からの脱出となり、
ある意味強制的にカタルシスを得られるようになっています。
一方、ホラーゲームは襲い来るゾンビから安全な部屋に逃れる、恐ろしい怪物を自分の手で倒す、心霊現象のナゾを解明する…
これらを能動的に体験してカタルシスを得ることができるのです。
まとめ
ホラーを楽しむためには「これは怖いものだ」という心の準備ができていることが重要です。
前述のようなプレイヤーに恐怖を感じさせる仕掛けが巧妙であるほど、没入感は高まります。
そして恐怖を克服するカタルシスがしっかりと体験できるものであれば、
それは「怖くて面白い」人々を魅了するホラーゲームといえるでしょう。